お知らせ

2023年03月10日

春季特別展「徳川の天下と加賀本多家」はじまりました

 3月10日から、春季特別展「徳川の天下と加賀本多家」がはじまりました。
 加賀本多家初代・本多政重の父は、徳川家康の重臣・本多正信です。正信は家康の厚い信頼を受け、側近として江戸幕府の創業と政権基盤確立に貢献しました。冷静沈着なイメージのある正信ですが、次男である政重の行く末を非常に心配していたようで、前田家仕官後の政重宛ての書状では父親らしい姿を垣間見ることもできます。今回の特別展では、全国的にも珍しい本多正信関連資料を数多く展示するほか、正信が政重に譲った甲冑や、政重が関ケ原の戦いや大坂の陣で使用したと伝わる甲冑や刀剣など、武装品も展示しています。


政重が正信から譲り受けたと伝わる色々威腹巻


 また、古文書コーナーでは、加賀藩2代藩主・前田利長が本多正信らに宛てた書状の写しを展示しています。京都での隠棲を望む利長の幕府に向けた提案がつづられるなど、正信が藩政初期の前田家にとっては頼るべき存在だったことを示す興味深い史料です。


本多正信・正純宛て 前田利長書状写